小説の書き方(13) 「言った」構文
皆さまどうも。武岡です。
「○○は(が)言った」という文をよく目にするかと思います。
乱用はもちろん×ですが、変に避けようとするのもまた困難なことです。なぜなら圧倒的にわかりやすいから……!
今回はそんな「言った」構文を見て行こうと思います。イクゾー!
・「言った」構文の使い方
見てわかることとは思いますが、セリフの後に発言者の名前を添えて使います。
この構文、なるべく書かないようにしようとする方は多いらしいのですが、用法・用量を守れば強い味方です。例えば次のような会話文の場合、
「俺、サッカーやりたいな!」「ええー? 僕はドッヂボールが良い」「じゃあじゃんけんな。」「いいぜ、絶対勝ってやる!」「負けないもんね!」
もうこの時点でどれが誰のセリフかわかりません。これを整頓するのに「言った」構文を入れていきます。
「俺、サッカーやりたいな」とAが言った。「ええー? 僕はドッヂボールが良い」とBが言った。
このように適量を使えば文がより読みやすくなりますので、忌避せず、必要だと思ったところには使って行きましょう。
・応用
じゃあ何でも「~が言った」とばかり書けばいいかというとそうではありません。ここは作者の語彙力の見せ所。変化をつけた「言った」にしてみましょう。
「俺、サッカーやりたいな!」Aが提案した。「ええー? 僕はドッヂボールが良い」とBが反論する。「じゃあじゃんけんな」Cが二人を取りなす。
このようにただ「言った」だけではなく「どのように言ったのか」をつけ足すと、より文に深みが出ます。「赤面して言った」「涙を流して言った」など、工夫を凝らした「言った」構文を使えるようにしましょう。
・まとめ
いかがでしたでしょうか。いままでかっこ悪いと思って使っていなかった「言った」構文、うまく利用して物語をわかりやすく、かつ工夫のあるものに仕上げていきましょう。
それでは、また。
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